2008年北京オリンピックの競泳競技(2008ねんペキンオリンピックのきょうえいきょうぎ)は、2008年8月9日から8月21日まで北京国家水泳センターなどで開催された。
概要
今大会からオープンウォータースイミングが正式種目として採用され、競泳種目は全34種目となった。屋内競技32種目は2008年8月9日から8月17日の9日間、屋外競技2種目は2008年8月20日から8月21日の2日間にわたって行われた。
屋内種目ではアメリカのマイケル・フェルプスが8種目で金メダルを獲得し、一大会での最高獲得メダル数の記録を更新した(これまでの最高記録はマーク・スピッツの7個)。優勝した8種目のうちリレー競技を含めて7種目で世界新記録(当時)を更新している。
また、会場の北京国家水泳センターは記録の出やすいプールと評判で、さらにSPEEDO社の高性能水着「レーザー・レーサー」が大会を席巻し、多くの世界新記録の誕生が期待された。この期待通り、開催中に世界記録が25回、オリンピック記録が65回更新され、最終的に21種目で世界新記録が、30種目でオリンピック新記録が誕生した。これらの記録更新者は殆どがレーザー・レーサーを着用していたが、例外的にフェデリカ・ペレグリニだけは、レーザー・レーサーを着用しないで女子200m自由形で世界新記録を更新し金メダルを獲得した。
実施種目
- 屋内競技
- 自由形:50m、100m、200m、400m、800m(女子)、1500m(男子)、4×100mリレー、4×200mリレー
- 背泳ぎ:100m、200m
- 平泳ぎ:100m、200m
- バタフライ:100m、200m
- メドレー:200m個人メドレー、400m個人メドレー、4×100mメドレーリレー
- 屋外競技
- オープンウォータースイミング:10km(男子、女子)
従来からの変更点
- 水着ルール改正
- 国際水泳連盟の2007年決定により、この大会から、表面に高速化のための様々な加工を施した水着の着用が禁止された。これにはいわゆる「鱗水着」など、素材そのものに加工を施した水着も対象として含まれる。上記SPEEDO社製のレーザー・レーサーはこの対策として誕生したものである。今大会では、ほとんどの選手がレーザー・レーサーを着用した。
- 決勝実施時間の変更
- 国際オリンピック委員会(IOC)は大会前の2006年10月26日、従来午後だった競泳の決勝実施時間を午前中にすると発表した。これはアメリカで競泳競技の放映権を持つNBCが東部時間のプライムタイムにあわせるよう要望したためである。しかし、欧州放送連合は選手のコンディションに悪影響を与えるとして、決勝競技を午後にすべきと抗議していたが、受け入れられなかった。
競技結果
男子競泳
女子競泳
国・地域別のメダル獲得数
注
外部リンク
- 北京オリンピック公式サイト(英語)
- 国際水泳連盟
- swimming at the 2008 Summer Olympics- Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)

