アトランティック・エアウェイズ(Atlantic Airways)は、デンマーク領フェロー諸島の航空会社である。

概要

ハブ空港はフェロー諸島のヴォーアル空港である。欧州各地とフェロー諸島を結ぶ定期便を運航している。

航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している。

歴史

1987年にフェロー諸島自治政府とデンマークのCimber Airとの共同出資で設立。Cimber Airは航空会社の運営に関する分野で同社の立ち上げを支援した。当時Cimber Airはスカンジナビア航空、マースク航空とともに「ダンエア」を結成しており、海外自治領を含むデンマークの国内線はこの会社の名義で構成各社が運航していた。マースク航空はヴォーアル空港とコペンハーゲンを結ぶ路線を運航しており、これと競合する他社の立ち上げを支援するCimber Airの行動は提携に反するものとして、2社の間で紛争となった。

1988年、BAe 146を導入し、フェロー諸島とコペンハーゲンを結ぶ路線の運航を開始した。1989年にはフェロー諸島自治政府の全額出資となり、自治政府は本拠地となるヴォーアル空港に格納庫を建設するなどの支援を行った。滑走路が短く、乱気流や霧が頻繁に発生するヴォーアル空港発着路線の運航は、設立直後の同社には困難の伴うものであり、当初は厳しい経営状況が続いた。

1990年代後半には徐々に路線網を拡大し、1995年にはレイキャヴィークへ、1997年にはオーフスへの路線を開設した。1994年にはそれまで公共交通企業Strandfaraskip Landsinsの一部門SL Helicoptersが行っていた諸島内でのヘリコプター運航業務も移管された。

現在はコペンハーゲン国際空港など欧州各地とを結ぶ路線を運航しているほか、諸島内の離島を結ぶヘリコプター路線やチャーター便も運航している。

運航機材

2024年現在 同社運航機はRNP AR 0.1進入方式対応し、立地条件の悪い本拠地ヴォーアル空港での就航率を向上させている。

  • A320-214 : 2機(174名)
  • A320-251N : 2機(174名)
  • アグスタウエストランド AW139 : 2機(15名)旅客便休航日はチャーター及び捜索・救難活動と併用されている。

退役機材

  • A319-100
  • Avro RJ85/100
  • BAe146-100/200
  • ベル412

就航地

フェロー諸島
ヴォーアル空港(本拠地)
デンマーク
コペンハーゲン空港
オールボー空港
ビルン空港
ノルウェー
ベルゲン空港
アイスランド
レイキャヴィーク空港(ケプラヴィーク空港は不定期就航)
イギリス
エディンバラ空港

そのほか、バルセロナ、パルマ・デ・マヨルカ、グラン・カナリアなどに季節チャーター便を運航。また、運航機材はスカンジナビア航空委託便としてロンドン・ヒースロー空港やアイルランド・ダブリン空港などに飛来することもある。

事故

  • アトランティック・エアウェイズ670便オーバーラン事故 - 2006年10月10日、ノルウェーで発生した事故。スポイラーが故障により起動しなかったため、パイロットは緊急ブレーキを起動したが、それによってアンチ・スキッドが解除されてしまい、滑走路が湿っていたため、ハイドロプレーニング現象が起き、機体はオーバーランした。斜面を滑り落ちた後炎上し、乗客4人が亡くなった。

脚注

外部リンク

  • 公式ホームページ(英語)
  • Atlantic Airways (@atlanticairways) - Instagram

ユーロアトランティック・エアウェイズ Boeing 767300 CSTST 成田国際空港 航空フォト by HADAさん 撮影

ノルウェー ノルウェー・エア(ノルウェー・エアシャトル)(DY/NAX)・ノルス・アトランティック・エアウェイズ(N0/NBT)

ユーロアトランティック・エアウェイズ Boeing 767300 CSTST 成田国際空港 航空フォト by banshee02さん

ユーロアトランティック・エアウェイズ Boeing 767300 CSTST 成田国際空港 航空フォト by かっちゃん ︎さん 撮影

エア・アトランティック Douglas DC3 GAMSV ヨービルトン海軍航空基地 航空フォト by Y.Todaさん 撮影1989