わし座ε星(ε Aquilae, ε Aql)は、わし座の恒星で4等星。
特徴
3.5天文単位離れた公転周期1270日の伴星があると考えられている。それ以外にも10等級の伴星が1つあり、離角145秒、少なくとも3700天文単位、周期11万年以上となる。更にもう1つ10等級の星が位置して見えるが、離角もはっきりせず見かけの重星とされる。
名称
この星にはIAUが承認した固有名はない。
デネブ(Deneb、アラビア語で「尾」の意)という固有名があるが、この名前は普通ははくちょう座α星に対して使われる。
ζ星と共に Deneb el Okab とも言い、アラビア語の ذنب العقاب ðanab al-ʽuqāb(鷲の尾)から来ている。区別のためにはε星は Deneb al Okab Borealis(北の Deneb al Okab)、ζ星は Deneb al Okab Australis(南の~)と言う。なお、IAUが承認したζ星の固有名は Okab である。
中国では、天市垣の星官天市左垣の呉越(ζ星)の増星の第1星で、呉越増一と呼ぶ。
リチャード・H・アレンによると、ε星とζ星の中国名は Woo と Yuë で、古い国の名から来ているという。この「国」とは、呉 (Wú ウー) と越 (Yuè ユエ) のことと思われる。
脚注
注釈
出典




